「1分で最強を決める」――そんな過激でスリリングな格闘イベントとして、Z世代を中心に大人気を誇る「BreakingDown(ブレイキングダウン)」。
その運営元に、思いもよらぬ不祥事が発覚しました。
詐欺の疑いで逮捕されたのは、BreakingDownの創業メンバーであり、元代表の板垣雄吾容疑者。
彼は一体どんな人物だったのか?なぜここまで大きな事件に発展したのか?そして、ブレイキングダウンは今後どうなっていくのか――。
事件の詳細と背景をわかりやすくお届けします。
■事件の概要:8000万円の詐欺容疑で再逮捕
警視庁暴力団対策課は2024年9月25日、詐欺の疑いで板垣雄吾容疑者(44)ら3人を再逮捕しました。
再逮捕のきっかけとなったのは、2022年7月に起きた投資詐欺。
板垣容疑者は、40代の会社役員に対して「安く仕入れたスマートフォンを海外に高値で売却し、2カ月で7~8%の利益を上乗せして返す」と説明し、8000万円をだまし取ったとされています。
その話、うまい話すぎませんか?ですが、彼らはただの“うますぎる話”では終わらせませんでした。
実際には、スマホを仕入れたり販売したりした形跡はまったくなし。
資金の一部は、他の出資者への返済に回されており、まさに“自転車操業”の状態だったようです。
ほかに逮捕されたのは、板垣容疑者が社長を務めるスマホなどの輸出販売会社「レディオブック」役員の田丸隼也容疑者(35)(新宿区西新宿)らと報道されている。
■「ブレイキングダウンのCEO」と名乗って信用させる手口
引用元:BREAKING DOWN
もっと驚くのは、投資家を安心させるために使われた「肩書」です。
板垣容疑者らは、出資者に対して「自分はブレイキングダウンのCEOをやっている」と堂々と名乗っていたとのこと。
確かに板垣氏は、BreakingDownの創設メンバーの1人であり、2023年2月までは実際に代表を務めていました。
ただしその後は運営から退いており、同年7月には完全に離れていたのです。
にもかかわらず、まるで今も運営の中心人物であるかのようなふるまいで信用を得ていたことに、
運営側も怒り心頭。
ブレイキングダウン運営会社は「非常に遺憾であり、厳重に対処する」との公式コメントを発表しています。
■被害総額はなんと80億円超?スケールがヤバすぎる
今回の事件、実は8000万円どころの話ではありません。
捜査関係者によると、板垣容疑者らは2020年~2022年にかけて、同様の手口で少なくとも120人から計約80億円を集めていた疑いがあるとのこと。
さらに、6月3日にも別件で逮捕されており、同じような手口で別の会社役員2人から約5億5000万円を詐取していたことが判明しています。
この一連の詐欺事件、なんと被害額合計は22億円超とも言われています。
格闘技イベントとは全く関係ないはずの「投資ビジネス」が、なぜこんな大規模な詐欺へと発展したのでしょうか?
■「フェラーリに売るスマホ」との名目もウソ
詐欺の舞台装置として使われていたのが、板垣容疑者が経営する携帯機器販売会社。
なんとこの会社、フェラーリの関連会社とパートナーシップ契約を結んでいた時期があったとのこと。
「仕入れたスマホはフェラーリに売却する」という一見“信頼感”のある名目を用いて投資家の心をつかんだようです。
でも実際は、そんな取引の証拠は一切なし。
集めたお金のほとんどは、運用に回されることなく、過去の出資者への返済などに流用されていたというから驚きです。
■ブレイキングダウンは無関係?今後への影響は?
ここで誤解してほしくないのは、今回の事件は板垣容疑者の個人的な問題であり、現在のブレイキングダウン運営とは一切関係がないという点です。
BreakingDown自体は、朝倉未来さんらの協力により、今や若者の間で絶大な人気を誇る格闘技コンテンツ。
公式YouTubeやSNSの影響力もすさまじく、オーディションや本戦の盛り上がりは年々増すばかり。
この事件によってブランド価値が下がるようなことは避けたい、というのが運営側の本音でしょう。
■BreakingDownファンが知っておくべきこと
ブレイキングダウンに出場する選手たちは、真剣に格闘技と向き合っています。
人気選手の多くは、過去に不良や挫折を経験しながらも、自分の人生を賭けてリングに上がっているのです。
今回の事件は、そうした選手たちの努力とはまったく関係のない話です。
ファンとしては、運営の透明性や信頼回復にも注目しつつ、選手たちの活躍を引き続き応援していくことが大切なのかもしれません。
■まとめ:人気イベントに影を落とした「元代表の暴走」
- 詐欺容疑で再逮捕されたのは、元ブレイキングダウン代表・板垣雄吾容疑者
- 架空のスマホ投資話で8000万円を詐取
- 実際には120人以上から総額80億円を集めた疑いも
- ブレイキングダウン運営とは現在無関係
- ファンは冷静に事実を受け止め、選手の努力を応援すべき
BreakingDownというエンタメコンテンツが大きくなる一方で、その名を悪用した人物がいたというのは残念な話です。
しかし、本来の魅力は「リング上のドラマ」。今後も格闘家たちの熱い戦いを、フェアな目で見守っていきましょう。